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あずみ  2003/6/1
最初の使命は愛する友を殺すこと。

 一言で印象を言うと「軽い!」ということですかね。私の周辺ではとかく評判が良いので、ちょっと斜め視点で書いてみよう。

 時は江戸初期、まだ豊臣家が滅んではない頃ですね。あずみをはじめ10人の孤児が徳川系の武士に拾われるところから物語は始まります。これは豊臣家の再興を企む輩を排斥するための「力」すなわち「刺客」として育てるためです。やがて、成長した少年たちがいっぱしの殺人術を身につけると、その親代わりの武士、原田芳雄が演じる爺と呼ばれる男が言うわけです。「仲の良い者2人組になれ。これからの任務は過酷を極める、その時、どんな過酷さも乗り越えられるようにその2人で斬り合え」と。で、生き残った半分だけ連れて行くと。それでまあ、あずみたちは殺し合うわけです。ここまでが映画開始からものの20分とかで一気に描かれるわけです。

 え? と思いますよね。それまで約10年間を家族として暮らしてきたわけです。それがたいした葛藤もなく殺し合うのです。もちろん現代とは命とか名誉とか任務とか、その重要性のとらえ方が違うかもしれません。が、それならばその事情も描くべきで、ところがそういう説明は一切無いわけですね。
 本編に入ってもその命に対する軽い態度というものは変わりません。登場人物が命と任務の正当性との間で、どちらが重いのか悩むところはいちおうあるのですが、それはそのシーンだけでのことで、次のカットでは忘却の彼方です。なんか中途半端で、それならいっそ命を徹底的に軽く描いてブラックジョークとしたほうが良かったのではないかなと、私なんかは思ってしまいます。

 それでこの中途半端さっていうのは、この映画のいろんな局面に終始つきまとっています。
 たとえば徳川方の飛猿というキャラの扱われ方もそうです。いわゆるマンガ的手法というかコメディ的手法が唐突に使われたりして、あきらかに世界観違います。
 また衣服や肌の汚れとかもおざなりですね。汚れていないというか。風呂は通常あまり入らない時代だけど、そういうことはまあいいんですね。そこは譲ってもいいんです。きれい好きという設定かも知れませんからね。でもそうだとしたら登場人物の生活態度がおかしんですけどね。すぐ地面に座ったり寝たりする、そういうふうに振る舞うのが彼らの自然な態度ならば、彼らの着物があの時あの程度の汚れはあり得ない。なんかみみっちいこといってる感じですけども(笑)

 そして剣技です。コレに関してはこの映画の売りだからしてあまり言うと反論が怖いのですが、まあ気になったので一応ですね。
 「あずみ」での剣技は確かに格好いい。新しいことをしてやろうという気概が感じられます。見て見て感あふれてます。それでこの殺陣なんですが、格好いいのは始めと終わりだけなんですよね。つまり斬る前と斬った後のポーズは格好いいんです。でも中間が・・・ない。「いくぜ!」のポーズ終わった瞬間に「決め!」のポーズに入ってるんですよね。何が言いたいかって言うと刃の軌跡の美しさが無いわけです。斬るそれ自体の格好良さって言うんですかね。「あずみ」は決めポーズ重視のこどもの頃のチャンバラって感じで。いや、監督曰く「日本のチャンバラの格好良さを見せてやりたい」だからそれで良いか。


 シャレにならないくらい文章長くなってきた気がするのでそろそろまとめにいかないとと思うんですが、もうちょっと続きそうです。ごめんなさい。


 監督は「日本のチャンバラ」って言いましたけれども、これはだからそういうものを知らない若い世代、もしくは知らない人種(外国人とか)にも観てもらいたいということですよね。わざわざ「日本の」なんですから。じゃあ、冒頭の「葛藤無し」の理由説明はやっぱりしっかり要りますよね。「暗黙の了解」とか「以心伝心」が通じる範囲は思ってるよりずっと狭いもんです。むしかえしでなんですけど。
 こういういろいろ考えるとですね、この映画が「あずみ」であった理由がわからないんですよね。マンガ「あずみ」が話題になったのはもう結構前だし。今なぜ「あずみ」か、僕の懸念はそこに集約されるんですね、今気づいたんですけど。チャンバラをやりたいということで舞台探してたらキャッチーな設定な世界があったと、単にそれだけみたいな。もちろん上戸彩ほか若手の顔見せアイドル映画としても「使える」設定と言うことは大前提で、これもクリア。「あずみ」の上っ面だけをかすめとって、そのテーマはおざなりにして、これは本当に勿体ないと思います。マ、実は「あずみ」ちゃんと読んだことないんですけど。(駄目)


 などなど、僕がこの映画そうとう嫌いなんだろうなあとお思いのみなさんへ。好きだったりして。マジ。チャンバラだけみてると正直ムチャクチャおもしろいっすよ。デジタル処理とかVFX処理とか、とにかくいろんな処理があからさまなのがちょっと可笑しいほどですけど。他は悪役関係がすごい魅力的です。言葉使いとかももうエキセントリックに突き抜けてておもしろいし。はっきりいってテレビとかであったら、チャンネル主導権がいつもは自分以外でも、その日はなにがあっても奪って観ますね。それで家にいなけりゃ絶対ビデオ録画するだろうなあと、これはもう断言しちゃいます。

 でも会話シーンは早送り。



かわいいなあ。




おさななじみたちと。




開始20分くらいで半分死んだ。




彩ちゃんの課題は、笑顔以外の表現力だな。




しまった。似たような画像ばっかりじゃないか。




原作版。

映画公式HP:http://www.azumi-movie.jp/

あずみ
小山ゆう「あずみ」
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