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マトリックス・リローデッド
(THE MATRIX RELOADED)
2003/6/12

予言がほんとうなら 戦いのない未来が来る
だからこそ戦える だからこそ、死ねるのだ

 映画が始まるといきなり「バレット・タイム」演出、前作最大の見せ場であり、そして映像技法を「マトリックス」以前と以後にわけてしまったと言っても過言ではないアレ、が惜しげもなく使われてます。最初からこの勢いで息切れしないかなあと不安になるほどの量です。もちろん予告編で示されたネオVSスミスズ(複数形)他のアクションまつりが控えてるから安心ちゃあ安心。
 ところで、アクションということを考えると、ネオの黒コートですか、あのデザインは秀逸ですね。回転が主体の格闘構成にすることで、コートの裾がふわあと広がりかっこいいことこの上ない。そして色が黒なのもお見事。CGにしやすいですよね。しわも濃淡もつきにくい(見えにくい)ですもんね。つまりこの格好は人間離れしたアクション、CGですね、のおおいなる手助けになってると思うのです。サングラスで複雑な表現を要する顔の目周りも隠れます。多分一般的にメディアで言われてる以上の「人間」がCGで描かれてるんじゃないかなあ。知らないけど。
 アクションにはうさんくさいカンフーワイヤーアクションも健在で安心です。あ、でも例の双子の新キャラが関わる格闘はそれほどうさんくさくなかったんですよね。などと思ったらどうやら本当に格闘家だったらしく、それは失礼。

 アクション以外にも、これは前作で個人的に疑問だった設定上のあれこれがほぼ解明されまして、そういう意味でもきちんと続編してました。宣伝文句にもありましたが確かに「マトリックス世界」の全貌が明らかになります。
 ところでネオですら「マトリックス(夢の世界)」の世界で不死身でないのか、世界のすべてを操れないのかという最大の疑問もあったんです。意志の世界ですから「マトリックス」の存在に気づいたネオたちが全能であってもおかしくないわけです。自分が完璧と思いこめればいいわけですから。なのに不完全で不死身ではない、その理由もきちんと氷解しました。それは「リローデッド」というサブタイトルに大いに関係があったんです。リローデッド=再読込なんですよね。読み込みということはその主体がいるのです。誰が読み込んでいる? それがネオが万能でない理由でもありました。最後まで観てはじめてサブタイトル「リローデッド」の意味がわかる仕掛けとなっているのです。この文章自体は意味不明ですけど。

 実は私は「1」のが好みです。それは「1」は日常と非日常が交錯してたからで、私は普通の人がヒーローになるって話がすきなんですね。シンデレラ・コンプレックスと言っても良いかも。まあそれで、苦戦に苦戦を重ねた挙げ句、最後にやっとバレット・タイムを手に入れてスーパーマンとなり片手でエージェントをあしらうネオ、そのときのカタルシスがたまんなくよかったんですよね。今回はネオは最初からスーパーマンだったし、トリニティとも病的にいちゃついてむかついたり、私もあやかりたい。
 でまあ、冒頭にも書きましたが、最初からスーパーマンだったのでアクションも最初からつっぱしってて、逆に展開に緩急が少なかったかな、という気がしなくもないです。でもそんな小手先の意見なんてどうでもよくなるパワーがあるのも確かです。それよりも問題は、予告編で「リローデッド」の最高の見せ場をことごとく公開しちゃってることで、これはちょっといかんかなあと思いました。本編観ても予告で観たシーンばっかりという印象で目新しいシーンがなかったんです。でもあの予告のおかげでどうしようもなく観たくなったってのも確かですけど。

 今作もっとも残念なことは前作でも生き残ったタンクがいないこと。会話から察するにどうやら「1」のあと死んじゃったようで、殺すなよ。もう次作でも望み無いってことじゃないか、くそ。裁判なんかやってる場合かヨ。
 でもまあ、エージェントでなくなったスミスはあいかわらず格好いいし、ネオをいまだに駄目サラリーマンの時の名前「アンダーソン君」って呼ぶ嫌味さがステキなのでタンクはあきらめる。

 で、次作「レボリューションズ」がこの秋公開なわけなんですが、「1」でアクションの新境地を切り開き、「リローデッド」でそのアクションを突き詰めさらに物語の重厚化にも挑み、本来は「骨董無形なバカ作品」だったという事実をうまく隠蔽したこの超娯楽作は、今度はどういったアプローチで攻めてくるのか、今から楽しみです。
 「1」は私にとってかけがえのない映画のひとつですが、この「リローデッド」はどうか、これに関しては「リローデッド」は「レボリューションズ」と合わせて初めてひとつの作品であるとなんとな決めてかかっていますので、評価はそのとき改めてしたいなあと思っています。
 ちなみに、できれば余裕のある人は「アニマトリックス」と合わせて全4部作という括りで観たら面白いと思います。アニマト、2980円でしたっけ。その価格は内容からみるとホント安いです。ホントです。


 つうかあれだけいろんなメディアで、エンドロール終わった後に「れぼるしょんず」の予告あるつってんのに、とっとと会場出て行くキミタチはなんだ。ビデオdvdでごらんになる方も最後まで注意しましょう。
 そこまで再現収録されるのかどうか知りませんけど。


関連作品
「マトリックス レボリューションズ」

タンクはいません。


そんなに必要あるのかってくらい、メロドラマなふたりだ。


女の闘いもある!(醜い)


最初からスーパーマン。空も飛ぶ。


予告のアレ。みょいーん。


このあと例のぶっ飛びシーン。やー!


これが「例の双子」だ。思ったより出番は少ないぞ。


つよいぞぼくらのアンダーソンくん!

このシーンで「RELOADED」の意味が判明する!


     あー画像多い('-')

主人公、スミス。(間違い)

もう一人の主人公(違う)、キー・メーカーはトリニティとぴったんこ。

映画公式HP:http://www.getthematrix.jp/

マトリックス・リローデッド
アニマトリックス(dvd)
ENTER THE MATRIX(プレステ2)
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