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トレジャー・プラネット (Treasure Planet) 2003/7/17

母さん−きっと僕が宝を持って買える。


 スティーブンスンの名作「宝島」を原案にしたそうです。私、この有名小説も、25年ほど前に出崎さんが監督したテレビアニメ「宝島」も共に未読未見で、比較検討とかできませんのでご了承下さい。というか、「宝島」って今でもすごく有名で、そんな名作がこの「トレジャー・プラネット」みたいなヒドイ話なはずはないですよねえ。「トレジャー・プラネット」そんな感じ。さらばディズニー。

 私はもともとディズニーアニメはそんな好きじゃないんですよね、大昔の作品はよく知りませんが。基本的に物語はやけに教条的だしご都合主義だし、観るところがあるとすればアニメ、つまり動きだけでして。そこはホント感嘆するところ多く、極端な話、ポスターの絵ですら、それも座ってる絵ですら、躍動感といいますか、その人物がどう動いてきてこれからどう動くのかという力のベクトルを感じることができたのです。しかし、今回は・・・。

 今回は原案「宝島」ということで、宇宙=海ということでしょうか、キャプテン・ハーロックよろしく宇宙船は船なんですね。まあハーロックよりもっとイっちゃってて、船って比喩でなく見た目も思いっきり帆船なんですけどね。そんなアナログ的なものとSFライクなものの融合はビジュアル的にもおもしろみはありました。
 そして「航海」シーンもデジタル技術多用することで、確かに迫力はありました。アングルやスクロールなど10年前ではあり得ない映像なんですね。でも、違うんです。迫力の押しつけ感じるのです。「迫力あるだろ?すごいでしょう?」そういう強制の下で迫力を感じる。これだけやってるから迫力感じないといけないんだろうなあという気になるんですね。つまり、ぶっちゃけ退屈アクションってことなんですが。国民性の違いと言えばそれまでですが、ジャパニメーションやジャパニーズマンガに慣れた私たちにとってはきっと物足りない。カメラのめまぐるしい動きだけが迫力の演出ではないです。

 物語も、これ、ご都合主義にすらなっていない印象でして、つまり辻褄合わせる気あったのかと。主人公だけが宝の地図を表示できる球体の操作ができること。主人公のお父さんの存在が物語になんの寄与もしていないこと。主人公と敵方になる海賊の船長との疑似親子関係が、宝の利害関係とのからみで揺れるんですが、そのゆらぎと裏切りが思慮もなく軽いこと。宝のありかにブービートラップが仕掛けてあるのはいいとして、それはふつう、そこに到達させないための仕掛けなはずじゃないすか。なのにこれは、その宝に到達したら、宝そのものが廃棄される仕掛けだという、もうわけわかりません。ムリヤリ考えたら「人に渡すくらいなら捨てる」っていう精神もわからなくはないけど、っていうか、なんすかもう、めんどくさい。つまんない。

  ディズニー映画はこのままだとR15指定になりかねないと思う。道徳教育は良いが、この映画のように希薄なものなら百害あって一利なし。

 感情先走って申し訳ないですけど、私は本来ディズニーファンでありたいと思ってるのです。残念です。なんでディズニーはこんなにアニメ下手なんですか。いや、3D系は好きですけどね。「トイ・ストーリー」とか「モンスターズ・インク」とかそういうのですね。まあ2Dも3Dもキャラデザはちょっと毎回ビックリしますけども。

 あーそれから当作のポスター観て藤子先生の「21エモン」のロボットがいると思ったそこのあなた、主人公自身も、家業継ぎたくなくって宇宙に出ること憧れて悶々としてるっていう、21エモンそのもので一貫性あります。良かったね。

 最後に、私がこの映画でもっとも感嘆したのは、老人に属するキャラの、顔、とくに眉目やアゴあたりの皮膚の垂れ具合で、これは冗談や皮肉でなく、本当に凄い。私にとっては正直、これだけでもこの映画を観た価値がありました。
 もちろん他の方はそこに価値は無いような気がするので・・・困ったなあ。



映画公式HP:http://www.disney.co.jp/treasure/

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