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座頭市 2003/9/8
最強。

 もうポスター見たときに心奪われました。

 勝新太郎の最強時代劇「座頭市」を北野武監督がリメイク。「盲目で居合いの達人」という設定以外はもうすべて「好き勝手にやりました」というのが監督のお言葉でした。確かに勝新という強烈なイメージは「妥協を許さぬ好き勝手」じゃないととても払拭できなかったでしょうね。
 座頭市でありながら勝新とかぶらない。そのために、金髪とかタップダンスとかギャグなど違和感挿入が必要だったんでしょうね。

 公開前もっとも話題になっていた「金髪」。これって単なる「意思表示」なんですね。まったく新しいものをやるという観客への「意思表示」。実際、劇中においては金髪に触れてる登場人物なんて皆無。終始当たり前のように接していました。金髪は別に黒髪でもいいわけです。でも実際は金髪。すると金髪はストーリー上の要請というより、観客に「ん、ちょっと違うぞ」と思わせる目的があったのでしょう。あと「今後何が起こるかわからない、覚悟を決めろ」という、メッセージかな。
 かといって「好き勝手」は、つまりタップダンスだったり、BGMと劇中の生活音があわさってひとつの音楽になると言ったところも、ただ無理矢理に水と油を混ぜようとしているわけでなく、実はストーリーに沿って盛り込まれてるんですよね。うまく消化されているんじゃないかな、と思います。ほんとに。

 ギャグに関してはすごいですね、これは・・・。いえ基本的には「ベタ」なものばっかりなんですけど.。それなりにおもしろい。問題は最終カットの一発でして、これはほんとうにチャレンジャーだなあと思いました。皆が取り上げないのがふしぎなほど一世一代のギャグだったと。そのときの台詞はいろんな暗喩もたぶんに含まれていそうでしたが、いやあ恐ろしい。世界のキタノだから許されたというより、ビートたけしだからあの場面でかませたギャグ。
 ・・・ま、実際見るとそんなたいしたもんじゃないですけども(笑)


 ところで、俳優的にもいろいろおいしい作品です。でも主要人物だけでも取り上げるときりがないほど好きな人が多いので、どうでもいいのをひとりだけ。
 浅野忠信。彼、正体よくわかんない。オシャレ生活イイ感じ夫婦生活営んでる風の、まあ個人的には渡部篤朗さんとか永瀬正敏さんとかとごっちゃになる感じです。それでこの人の映画は見たことなくはないんですけど、どうも「?」な感じでして、ま、ま、当たらず触らずでいままできたわけです。ファンとかも怖そうですし。(偏見) けど今回の彼は良かったですね。アップにも耐えるんですね、この人。アップで間がもつって、これはやっぱり只者じゃないですね。評価少し変わりました。台詞がなかったのが勝因かもしれ・・・嘘です御免なさい。


 殺陣も期待通りですね。やはり予告に使われてるのはなかでも屈指の名シーンです。雨の中対峙する座頭市と侍どもとか、浅野忠信との飲み屋のシーンとかですね。使い古されたシチュエーションも使い方次第で斬新に、しかも圧倒的にかっこよくなりますね。
 「北野武作品は間が見事、そして今回は間でなく(殺陣の)スピード感がすごい」と各所で聞きました。けどスピード感もいわば間です。静と動の間の対比がスピード感を生み出すのです。映画は思ったより闘いの場面は少ないんですが、それぞれ印象は鮮烈ですね。「今回は」というより相変わらず間のエキスパートですね北野監督は。さすがお笑いの達人・ビートたけしでもある!
 ちなみに浅野忠信とたけしの一騎打ちのシーンはスゴいですよ。2人の実力をそれまで丁寧に描いていた積み重ねがあったからこそのあのシーンですね。ふたりの剣術のすごさが際立ちます。まばたき禁止。


 ここまで読んでいただけるともう大概わかると思うんですけど、私はこのたけし「座頭市」大好きですね。やっちゃった、と思いました。勝新の呪縛、いままで数々のリメイク話浮上しては消えたということであえて言いますけど、呪縛が取り除かれました。「もうひとつの座頭市」ってのがここにできちゃいました。第3、第4の「市」がでてきてもこれはもうおかしくない、というほどの解放っぷりですね。とは言ってもこの第1、第2の「市」に挑むのはなかなかに厳しい(笑)
 それでこれは予想であり願望なんですけど、たけし「座頭市」観た人が勝新「座頭市」に回帰すると、そういうことが十分期待できますね。


 注意:あと残り半分くらいだ。長い!推敲しよう!


 映画としてはたしかにむちゃくちゃなのかもしれないけど、すごくおもしろい映画ですね。むしろ「むちゃくちゃ、それがどうした」と。映画としての約束事というかセオリーってたしかにあるんでしょうけど、それだって映画というジャンルができる前からあったわけでなく、ジャンルができて以後に積み重ねてきたものに過ぎません。つまり誰かが作ったものなんですね。それをないがしろにすることはないですけど、そこをマイナス評価とするのは私の趣味ではないですね。今だって積み重なっている最中なんです、よ。それに、理論ごちゃごちゃ言っても、作品自体がおもしろくなかったらこれは本末転倒だ。


 当作を撮影の際、すでに「2」の構想練っていたという話もあるし、記者会見とかで「蔵馬天狗」等々のリメイクはどうだといった笑い話ありました。それはそれでスゴくおもしろそうとは思うんですけど、北野武監督、いや、ビートたけし的精神ならそれではもう満足しないんじゃないかなあと思いますね。もうここにリメイクの道はできてしまってますもんね。皆を驚かせたいこの人には、期待だけで不安視されないこの道はもう物足りない気もします。でも、観たいですよね。さらに予想外リメイク像を考えてくれるかもしれない。


 予想外といえばストーリー上もどんでんがえしすごかったですね。最大の仕掛けに気づかせないために、見つけやすい罠を別に仕掛けて見つけさせるという、まあ「銀河英雄伝説」でヤン・ウェンリーがイゼルローン要塞を帝国軍に明け渡すときに仕掛けた「ぺてん」といえば、わかるひとにはわかるでしょうか。
 繰り返しですけどまあ、とにかくいろんなとこに「みんなを驚かせたい」節あふれている映画でした。「盲目で居合いの達人」という設定以外はすべて「好き勝手にやりました」って最初に書きましたけど、それすら言葉のまま受け取るとえらいことになりますね、実は。

 けど好き勝手やってるようにみえて、実は刀って結局人殺しの道具というか、そういう陰惨な部分も冒頭できちんと描いてまして好感が持てましたね。善人とかそういう話ではないですから、ここはやっぱし大事なところですね。


 なんか話が錯綜して終わりそうにないのでもうこのへんにしとくって感じですかね。(しるか)
 

これ、このポスターに惚れた。




「めくら」とか「あんま」といった用語を存分に使ってます。重要。




いちおう浅野くんも。えい!




石倉三郎たんと岸部一徳たん。




ストーリー的にはそんなに意味はないが、「七人の侍」並みにかっこいいシーンだ。




あずみ」もがんばれ!




右から4人目、よく2時間ドラマの刑事役とかでみかけちゃう彼ダイスキ。でも開始5分で死ぬ。

あ、六平直政さんだ!

公式サイト:http://www.office-kitano.co.jp/zatoichi/
勝新座頭市コラム:http://gaya1.infoseek.livedoor.com/gayaiti/zatoiti/zatex.html

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