館top
ウィニング・パス 2003/11/22
僕はひとりじゃない。

 北九州市ってご存じですか?
 かつては日本の四大工業地帯の一翼を担った、けれどいまではすっかり廃れつつある福岡県下の政令指定都市なんですけどね。同市は「文化創造」というテーマで、いろんな商業施設の誘致と絡み、芸術の香りする整った街づくりを目指しております。さらに2004年秋に「第19回国民文化祭・ふくおか2004」(通称:とびうめ国文祭)というものが開かれるんですけど、どうなんすかねこれ。国文祭って言うのは、国民体育大会、国体ですね、が体育じゃないですか。つまりはこれに対応するものなんですね。文化に関わるいろんな催しを行うんです。国体と同じように毎年各県持ち回りでやってますね。ちなみに2003年は山形、だったかなあ。(曖昧)

 何が言いたいかって、「ウィニング・パス」は官の協力強い地域密着型映画ってことですかね?(訊くな) この作品はつまり、そういう「文化創造」という北九州市の流れの中で2002年に同市で開催された「北九州ゴールドカップ2002」という車椅子バスケットの世界大会に起因してるんです。中橋真紀人氏(「ウィニング・パス」プロデューサー)がこれらの試合を観て、感動したことからこの映画が始まったんですね。ちなみにこの方、山本おさむ原作の「どんぐりの家」の映画化にも携わっていたそうで、つまりはまあ、そういう方なんですね。


 題材は車椅子で福祉とか差別臭いし、でてくる協賛は地元企業だったり市だったり、出演者は市民の皆さんでどうにもこうにもNHK「中学生日記」な雰囲気だし、車椅子バスケとかつって、そりゃ確かに井上雄彦「リアル」はありますけども、あれはマンガだし。そもそも「リアル」井上氏の力量ゆえにあれほどのもんになってるんでしょう。実際観たら車椅子バスケットなんてどんなもんだかわかったもんじゃありませんよね。


 って、バーカバーカ。


 車椅子バスケ、すげー熱い! バスケットと一緒にしちゃいけないですね。別個のスポーツです。私は去年、そのゴールドカップを観て以来、車椅子バスケのトリコですね。そしてこの映画は、車椅子バスケの魅力の一端が確かに描かれています。

 主人公・小林健太(松山ケンイチ)は反抗期のくそガキで、部活でバスケやってるけど周りとうまくやれねーし、町工場やってる親父とかバカにしてるんですが、バイク事故で両足、むしろ腰より下を(以下略)。いや略でいいですよね、観ればわかる。いや、観れ。
 正直、事故まではどうしようかとおもうほど「中学生日記」だったんですけど、事故してからは熱いっすね。彼女(佐藤めぐみ)の前で小便を漏らす主人公、足が動かずふてくされてる主人公にノイローゼ気味におかしくなる母親(角替和枝)。このあたりからがぜんおもしろくなりまねす。
 そのあとも、クラスメートの前でも小便を漏らす主人公、そんな兄貴のおかげで虐められる妹、妹(堀北真希)のために車椅子でケンカを挑む主人公、昼行灯と思ったら、実はそれは周りが明るいから燃えてることが端からはわからなかっただけだった親父(矢崎滋)の大きさ、友達って良いなあ、とかもういろいろ。
 つめこみすぎとか思わなくもないけれど、大事なことがしっかり描けていたからいいのだ。

 足が動かないっていうことが「個性」とか、逆に「ふつうなこと」とか、そんなことは私は言わないですね。動かないから、じゃあその人自身(魂)の何が欠けたかっていうんですかね? 何も欠けてないですよね。もちろん生活の上ではそんな簡単なことじゃあない場合もあるということはあります。でも精神面では何も欠けてないわけです。個性とかふつうとか話題になる時点でまだまだということです。ごちゃごちゃ言うことではぜんぜんないんですね。極論ですけど。

 同作はつまり、上記の思想を出しつつ、でもふつうに青春スポーツもの恋愛風味に仕上がってますね。いや、とにかくバスケシーンはかっこいい。こんなマイナーな映画について一生懸命語っても、読んでもらえるのかどうなのかわからないんで、もうやめますけど、映画観ながら泣いたなんて、この私が! しかも何度も何度も!!
 私が泣くのは嬉しいとき、ガッツポーズのとき、楽しいとき。悲しいときには泣かないぞ。そんなウキウキ映画。


 久々の大ヒット。


画像が少なかったのでちらし詳細がよく見えるようクリック拡大↑


主人公の彼女役・佐藤めぐみがこれまたかわいい。



松山くんはなんとなく竹野内豊に似てる気がする。



試合のシーンの画像がないし。



実際の日本代表・山見誠治(やまみ せいじ)さんも出ます。もうボールさばきも体さばきもけた違いに凄いです。


 ちなみに出演者は東京乾電池のメンツ(角替和枝、柄本明、ベンガル、神戸弘)をはじめなかなか豪華だし、他にもいろいろ良い役者がそろってました。意外なほどに。

公式サイト:http://www.jcomkitakyushu.com/jkq/winning_pass/
日本車椅子バスケットボール連盟(JWBF):http://homepage2.nifty.com/jwbf/
北九州ゴールドカップ2002:http://www.goldcup2002.com/
とびうめ国文祭:http://www.city.kitakyushu.jp/~k5200120/kokubunsai/
東京乾電池 役者紹介ページ:http://www.tokyokandenchi.com/actor.html

ウィニング・パス
BOOK:井上雄彦「リアル」(1)
BOOK:佐藤めぐみ
BOOK:堀北真希
amazon.co.jp
サーチ:
ワード:
館top
広告 [PR] にきび  わけあり商品 資格 再就職支援 無料レンタルサーバー