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クイール (QUILL) 2004/3/22

クー、いっしょに歩こう。

 ある盲導犬の一生を綴ったこのお話、実は実話らしいです。…ってバカか。ごめんなさい。絶不調。だいたいお仕事が忙しいのがいけませんよね。いまこの文章書いてるのって、映画観てから3ヶ月以上あとですもの。ハー。もうほとんど忘れているんですけど。でもそんななか、いまだ忘れ得ない感想をここに書き留めることこそ、この映画の魅力をストレートに伝えることになるのではないでしょうか? なりません。

 この作品の特筆すべきことはなんですかね。犬がかわいい。そんだけ。
 「感動」が好きな方にはもってこいの映画ですね。淡々と、ゆるゆると、生ぬるい展開がその素朴なサウンドと相まってこれで癒されないのは人間じゃないとか言われそう。言われましたけど。
 いえね、正直、惜しいと思うんです。せっかく実話で、ここまで盲導犬の仕組みを突っ込んでいるのに。べつに動物モノだからってハートウォーミングを意図的に演出することはないと思うんですよね。もっとクイールと盲導犬嫌いのご主人様・渡辺満(小林薫)との心の葛藤と交流をクローズアップして描いたら良かったのに。クイールの一生を網羅することに固執してしまい、焦点がぼやけた感があります。実話だからってぜんぶを映像化することはない。クイールの晩年は蛇足っぽい。

 でもね、この映画を観てはじめて知りました。盲導犬にはたくさんの「親」がいるんですね。
 まず生ませの親であるブリーダーがいて、幼年期はパピーウォーカーと呼ばれる育ての親がいます。その後、盲導犬訓練センターでしつけの親・訓練士の訓練を経て、盲導犬としてひとりの主人に仕えるのです。これだけで4組の「親」がいることになります。このような盲導犬育成のしくみがわかるだけでも、この映画の意義はあると私は思うんです。知ると言うことは身近になると言うことで、それは真剣に考えるきっかけになり得ますものね。
 盲導犬を一頭育て上げるには150万から200万円の経費がかかります、たぶん。けれど国の援助は5%ほどしか得られず、それに盲導犬って無償貸与なんですよね。つまり経費は金のなる木に頼るしかないワケです。善意の募金です。現状では悲しいかなこれしか方法がないんです。

 こんな盲導犬利用者の声を聞いたことがあります。
 「私たちはハーネス(乗馬で言う手綱のようなもの、右図参照)を通して青空を見ることができる」
 そして、こんなことも。
 「彼(盲導犬)に去られた(死んだ)とき、私は再び失明した」

 そして私は盲導犬育成支援募金に1,000円札を投入してたりしたんですけどコレって誰かの思う壺? カーテンの向こうで誰かがほくそ笑んでいるのでしょうか。でもね、笑わしたいヤツは笑わしておけばいいんですよ。私は自分が良いと思ったことをするだけです。そこにあるのはただひとつの純粋な気持ちです。「イイカッコがしたい」 それだけ。

 ダメじゃん。



 伝説の盲導犬訓練士・多和田悟を演じる椎名桔平は、ホンモノの訓練士みたく見えた。関係ないけどね。

ちらしから癒し系。

パピーウォーカーは子犬を叱りません。むげには。

グッ、グッ、グ〜ッ(ド)

女子供を喜ばす上目づかい。

これがハーネス。「着せ方」がカッコイイ。

小林薫、主人公なのに影薄いの。

実際のクイールと多和田氏&渡辺氏

わけのわからんファンタジーシーンもある。

盲目者のハイキング。こんなこともするんですね。偏見を持ってた自分に気づいたり。

公式サイト:http://www.quill.jp/
クイールの部屋:実際の盲導犬クイールについて扱ったサイト
ドラマ「盲導犬クイールの一生」:むかしNHKであったらしい

クイール
cd:サントラ「クイール」
book:石黒謙吾(著)/秋元良平「盲導犬クイールの一生」(原作)

dvd:ドキュメント「盲導犬クイールの一生 / グーッド グーッド」
dvd:ドラマ「盲導犬クイールの一生 DVD-BOX」
book:多和田悟/矢貫隆 「クイールを育てた訓練士」
amazon.co.jp
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