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英雄 -HERO- 2003/8/18

人はヒーローになるために生まれてきた。

 「西の「マトリックス」東の「HERO」」ということらしいですね。この評価といいますか宣伝文句はその人気度話題性よりもアクションのすごさが連想されると思います。実際ワイヤーアクションは目を引きますし、個人的には「マトリックス」の近代格闘よりワイヤーは合っていると思いますね。それに個人的には「HERO」のアクションのほうが理にかなっていると思いますね。というのは、「HERO」の場合、ジャンプする前に必ず踏み切るんです。方向転換でも必ず踏み切るんです。つまり膝に力入れて蹴るってことですね。そんなたいして力入れて踏み切ってるわけじゃないですけど、そういう描写があるってことが私には良いのです。「マト」の場合はもういきなりふわって浮き上がっちゃいましたよね。あれは夢の世界、つまり意識の持ちようだけ何でもありの世界ですからそれはそれでオッケーといえばそうなんですけども。まあ、趣味の問題ですね。

 お話自体は紀元前200年の中国です。紀元前221年に中国統一が始皇帝によって統一されます、その直前の戦国時代ですね。始皇帝がまだ単なる秦という一国の王であった頃のお話です。始皇帝は、名は「政」といいます。映画の中では一切触れられてなかったですけどね、豆知識です。その後の始皇帝・政が諸侯の中でも台頭してきまして、周りから恐れられます。すると当然彼を亡き者にしようという動きがあちこちで起こるわけです。その言い分は様々でしょうがやることはたいてい同じことですね、暗殺です。そしてこういった暗殺の危機乗り越えたということで始皇帝の箔付けも行われるんでしょうう、わりかし多くの暗殺(撃退)伝説が残っているそうです。この「HERO」もそういう暗殺計画のひとつだったということになってますね。それを映像化しましたよという、そういう話です。たぶん。

 ストーリーはけっこうややこしいのかな。すごく強い暗殺者たちがいて、それを無名という男がやっつけたんですね。その褒美として無名は始皇帝に謁見する機会が与えられます。そこで無名が始皇帝に、暗殺者を撃退した方法を語るという形式で物語は進んでいきます。もちろん語るのが終わった後にはまた最大の暗殺者も登場しますけどね。
 会話なので時系列がかなり前後したり、その無名が報告の際に嘘を言ったり(これには重大な理由があるのですが)、少し気を抜くと混乱しそうです。けれどひとつのエピソードごとに衣装の色分けがなされてまして、赤主体、黄主体、緑主体、青主体、そういうかんじで、後で思い出してもエピソード同士が入り交じるといった混乱はまずないでしょうね。うまいつくりです。説明はよくわかりませんね。すみません。
 とにかく脚本にも力はいってますよね。もしかしたら、アクションというよりこのストーリーメインで映画をつくりたかった、私はそういう印象すら受けました。時代と人間というか、陳腐な言い方をすれば運命というか、そういうことを描きたかったのかもしれません。その結果どうなるかっていうのは、歴史上始皇帝は即位する前に暗殺されてないと言うことがわかりきってますから、始皇帝は安泰、他は不幸と、史実知ってれば予測できてそれがまた切ないんですけど。もちろん蜀が天下統一しちゃう「反三国志」みたいな破天荒な例もありますけどね。


 それからアクションですね。
 この映画の一般的なイメージは「アクション」だと思います。血脇き肉踊るというか格闘というかね。でも実際観るとぜんぜん違うんです。武闘といいますかむしろ舞踏。衣装の色・造形、セットのすみずみに配置された風にそよぐ布、緩慢というか悠遠な動作、舞う花びら、「マトリックス」とは異なり円の動きを心がけたワイヤーアクション・・・。まさに踊り仕様なんですね。様式美というのも変ですけどとにかく美しく、息を呑むんです。はっ!とするんですね。もちろん格闘としてのかっこよさもありますけども、舞踏ものとして観ても、とにかく目が離せないものとなっています。
 他には、空を黒く染めるほどの大量の矢が空から一斉に向かってくる絵や、これに向かう主人公たちのアクションも圧巻です。それに細かい演出もいいですね。というかこっちがさらにぐっときます。宙にとびちる水しぶき、移動する際そのしぶきに顔が当たり、弾ける水滴。槍対槍で切っ先どうしがぶつかり一方が中心から裂けていくさま(わかりにくいね)。とか、とにかくコンマ何秒の描写がおみごとでして、まさにちまちまするのが大得意なアジアならではの仕事っぷり。


 肉体アクションは欧米よりもまだまだ亜細亜に一日の長があるなと、私の結論としてはそういうことですね。私のですよ。


 それからチャン・ツィイー、ええ、ええ。
 今回最高ですね。


 てへ。(何)

 

中央上が始皇帝だ!


いちばん上はSAMじゃないぞ。


冒頭からとんじゃうぞ。あちょー。


チャン・ツィイーたん。。女の子のかわいく悲しい部分を、みごとに演じてるぞ


ネットで探してもツィイーたんの画像ばっかり。みんな思うところは一緒だ。


このマギー・チャンとツィイーの闘いのシーンは美しすぎます。


舞台裏。見えてます。

公式サイト:http://www.hero-movie.jp/

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